KA3の音量がコントロールできなかったりスタッターが生じる場合について

千差万別なデバイスが存在するAndroidスマートフォンでは、排他的USBオーディオアクセスモード(USBDACドライバーを内包するアプリがUSBDACを使用するときに一般的に使用するモード)を使用したときに、アクセス権限の競合や互換性問題が発生する場合があります。

KA3にはハードウェアボタンが装備されていないため、排他モード動作時に音量をコントロールするには、使用するUSBオーディオドライバーがKA3内部のハードウェアボリュームにアクセスできる機能がなければなりません。

これらの機能はFiiOが提供するWindows向けUSBオーディオドライバーには含まれる機能になりますが、スマートフォンを使用する場合は一般的に再生に用いるアプリが内包するUSBオーディオドライバーが使用されます。そのため、利用するアプリによって挙動が異なる可能性があり、いくつかの状況が発生することが想定されます。

また、USBオーディオドライバーを内包していないアプリを使用したときなどには、各Android OS自身がUSBDACを制御する場合がありますが、この場合もKA3のハードウェアボリュームがどのように操作可能になるかはシステム側に動作が依存します。

既知の状況

  • 一部のAndroidアプリケーションはUSBDACドライバーを内包していないため、Androidシステム自身が持つUSBオーディオドライバーが使用される場合がありますが、このときKA3の音量を調整できず音量固定で出力されてしまう場合があります。Androidはあるバージョンから自身にUSBオーディオ機能を盛り込むようになりましたが、メーカーや機種によってはその実装内容が定まっていないためです。
  • 音量ボタンのない一部の携帯電話では、KA3にハードウェアボタンが無いことから音量調整が困難になる場合があります。この代替案としてはアプリが備えるボリュームコントロールを使用することで、例えばFiiO Musicアプリでは再生ページで右端から上方向にスワイプ操作すると音量調整バーが画面内に現れます。
  • 一部のスマートフォンが備える電源管理ポリシーでは、デフォルトでサードパーティのアプリをバックグラウンドで実行することを許可しないものがあります。これに該当すると、スマートフォンが数秒間スリープした後、再生に用いているアプリの排他的USBオーディオアクセスモードが一時停止する可能性があります。スマートフォンのバッテリー管理設定の内容によっては、バックグラウンドでもアプリが動作し続けるように手動で変更できる可能性があります。
  • 複数のアプリを同時に起動し、排他的USBオーディオアクセスモードで操作すると、競合によって音声が途切れたり(スタッター)、音が出なくなったりする場合があります。排他的USBオーディオアクセスモードを使用している場合は複数のアプリを行き来する作業は行わず、一つのアプリで音楽を聴くことに集中することをお勧めします。問題が生じた時には各再生アプリを明示的にタスクキルして終了させ、排他的USBオーディオアクセスモードを終了し、その後、改めて音楽を聴くアプリのみ起動することで復旧できます。